V2HとV2Xは車両と他のシステム、特にご家庭やインフラとの通信を可能にするシステムです。
これらの技術は、車両の電動化と自動運転技術の発展に伴い、ますます注目されています。
それでは、V2HとV2Xの違いについて詳しく解説していきましょう。
V2Hとは、「Vehicle to home」の略称で、「車 (Vehicle) から (to→2) 家 (home) へ」という意味です。
つまり、V2Hは電気自動車 (EV) の充電や、停電時に車両内の電力を家庭で利用できるようにする設備のことです。
引用元:https://evdays.tepco.co.jp/entry/2021/03/22/000003
▽ 充電時間が短くなる
太陽光発電システムとV2H、電気自動車 (EV) の組み合わせにより、発電した電力を電気自動車 (EV) に充電することが可能です。
この方法により、ガソリン代や 電気自動車 (EV) の充電にかかる電気料金を節約することができます。
さらに、V2H機器では、普通充電設備と比べて、充電時間を大幅に短縮することができます。
通常の家庭用200Vコンセントと比較すると、最大で充電速度が2倍速いため、
電気自動車 (EV)やプラグインハイブリッド電動車 (PHV) を頻繁に利用する人にとって非常に便利です
V2Hの導入により、停電時に電気自動車 (EV)やプラグインハイブリッド電動車 (PHV)内に充電されている電気を
自宅で使用することができます。
これらの車両のバッテリーは20~80kWh程と大容量であり、一部の車種では数日分の電力供給が可能です。
自動車に蓄えた電力を蓄電池の代わりとして家庭で使えるので安心です。
また、太陽光発電システムが設置されている場合、停電時でも昼間に発電された電力を
電気自動車 (EV)やプラグインハイブリッド電動車 (PHV)に充電し、夜間に家庭への電力供給に利用することができます。
V2Hシステムに関する詳しい記事は こちら
引用元:https://vehiqilla.com/web/v2x-security
最近、V2Hだけではなく V2Xという言葉もよく耳にしますが、実際にはV2HとV2Xは直接的な関係がありません。
「V2H」は、電気自動車 (EV) を充電するための設備を指し、「V2X」は、自動車と他の技術やインフラとの連携を表しています。
「V2X」とは、「Vehicle-to-Everything」 の略語であり、日本語で言えば 「車と何かとの通信」 という意味です。
この「何か」とは、自動車やインフラ、歩行者、ネットワークなどさまざまなものがあり、
V2Xはこれらを接続し、相互に連携させるための通信技術を包括的に指す言葉になります。
現在、車との組み合わせとしては6種類あります。
V2Vとは、通信機器を搭載した車同士で通信して情報を交換する自動車間通信のことです。
車両が周囲の車両と位置情報や速度情報を相互に通信することで安全な車間距離を確保し、
緊急車両の存在を把握するなど、安全な運転に寄与するシステムとなっています。
V2lとは、車両と道路周辺のインフラ機器との通信技術です。
この技術により、信号機、道路標識、交通センサーなどのインフラストラクチャから有益な情報を受信し、
より安全で効率的な運転が可能になります。
V2Iを活用することで信号待ちの時間や歩行者の存在などの情報が運転者に提供され、適切な対応を事前に取ることができ、
結果としてより安全な運転環境が実現します。
V2Pとは、自動車と歩行者を繋ぐ無線技術を指しています。
歩行者のスマートフォンの通信機能を利用し、接近する歩行者を検出して衝突を回避するための技術です。
GPSによる位置情報を組み合わせて、歩行者だけでなく自転車の速度や進行情報も収集することができます。
V2Nとは、自動車とネットワークが双方向で通信し、情報を共有する技術です。
これにより、運転支援を含むさまざまな情報を効果的に活用することができます。
例えば、V2Nによって、クルマの地図情報の更新やの制御ソフトの更新、娯楽情報、
エンタメコンテンツの配信などさまざまなサービスが受けられます。
引用元:https://staff.persol-xtech.co.jp/hatalabo/mono_engineer/625.html#_1
V2G (Vehicle-to-Grid) とは、電気自動車を「蓄電池」として活用し、電力会社の電力系統に接続し、
相互に利用する技術のことです。
V2HとV2Gでは、電力の供給オペレーションに違いがあります。
・ V2G:電気自動車と電力会社の電力網で電力をやり取りする
・ V2H:電気自動車と家庭で電力をやり取りす
引用元:https://www.cev-pc.or.jp/kiso/v2l.html
V2Lとは、電気自動車 (EV) やプラグインハイブリッド電動車 (PHEV) から電力を取り出し、
外部のデバイスや家庭用電化製品に供給することを指します。
一般的に電気自動車 (EV) やプラグインハイブリッド電動車 (PHEV) は大容量のバッテリーを搭載しており、
これらのバッテリーを使って電子機器や家庭用電化製品を駆動することができます。
V2L技術を利用することで、車両を移動充電ステーションや非常用電源として活用することが可能になります。
■ V2HとVLの違い
V2Hシステムは、電気自動車やプラグインハイブリッド車と自宅の分電盤を繋いで電気を自由にやり取りできるシステムです。
V2Lシステムは、電気自動車やプラグインハイブリッド車の車内にある家庭用ACコンセントを使って、電化製品を動かすシステムです。
バッテリー容量があれば、どこにいても電化製品が使えます。
今後、電気自動車 (EV) の普及や交通関連の革新に伴い、V2X技術はさまざまな分野で発展していくことが期待されています。
V2HとV2Xは、車両とその周囲の環境との連携を通じて、エネルギー効率や交通安全性の向上など、
さまざまな目標を達成するための重要な技術です。
V2Hは主に電力供給に焦点を当てており、家庭との連携を強化します。一方、V2Xは広範な通信と連携を提供し、
自動運転車などの先進的な機能の実現に寄与します。
これらの技術の進化は、将来の持続可能な交通システムの発展に向けた重要なステップとなるでしょう。
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