蓄電池の設置を検討する中でどんな工事をするのか、工事の期間はどの位かかるのかなど
事前に知っておきたいことがたくさんありますよね。
本コラムでは、蓄電池の設置工事の流れや必要な費用、工事期間について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
蓄電池を設置するためにはまず、蓄電池の設置スペースの確認や配線経路の確認のために
施工業者さんと現地にて調査、確認を行う必要があります。
たとえば、屋外に設置する場合は蓄電池が直射日光に当たらないか、定期的な点検業務が容易に行えるか等々
精査しなければなりません。
屋内に設置する場合、床が蓄電池の重量に耐えられるか、設置場所の周辺は熱がこもる場所ではないか等々の確認が必要です。
他にも蓄電池の設置スペースだけではなく、配電盤の置き場所や配線ルートの確認も重要なチェック項目です。
さらに、工事日程の調整や工事期間の調整を行うのも事前調査では大切な項目です。
蓄電池の設置場所や設置方法により基礎工事の内容が変わります。
屋内設置の場合、基礎工事は必要ありませんが蓄電池の重量に耐えられない場合は補強工事の必要があります。
その場合、床や壁の補強工事が必要となり、追加料金が発生する場合もありますので事前の確認はしっかりと行いましょう。
引用元:https://www.kyocera.co.jp/solar/support/topics/construction-flow-storage-residential/
一方、屋外に設置する場合には設置用の基礎をコンクリートで作ることが一般的です。
足場の悪い場所への設置は転倒の恐れや破損の原因につながるので、しっかりとした基礎を作る必要があります。
また、コンクリートが固まるまでは蓄電池の設置が出来ませんので工事日程にはある程度、余裕も持つことが必要です。
季節や天候によって違いはありますが、おおよそ3~4日程度が必要です。
蓄電池の機種よっては基礎工事を必要とせず、簡易基礎を用いて施工する場合もあります。
基礎工事終了後、蓄電池本体とパワーコンディショナーを設置していきます。
蓄電池とパワーコンディショナーは、メーカー推奨の修理やメンテナンスのための作業空間が必要ですので
それらを考慮した場所に設置する必要があります。
屋内に設置する場合は、地震などが発生しても蓄電池が転倒しないように壁面などを利用してボルトで固定します。
取り付けを行う壁の種類、壁の中にある骨組みの厚みや広さなどで施工方法が異なるため、
事前調査の時にもしっかりと確認しておきましょう。
屋外に設置する場合には、基礎工事で作ったコンクリート面にボルトで固定します。
蓄電池本体の設置が完了後に分電盤、パワーコンディショナーなどの関連機器を取り付けます。
蓄電池本体と関連機器を設置してから、配線工事を行います。
配線工事は下記の流れとなります。
▼ 本体 ⇒ パワーコンディショナー ⇒ 住宅分電盤 ⇒ 特定負荷分電盤
なお、既に太陽光発電システムが導入されているご家庭で太陽光発電と連携するのであれば、太陽光発電との接続を行います。
単機能蓄電池なら太陽光発電と蓄電池のそれぞれのパワーコンディショナーを設置する必要があるので、
それぞれの接続作業が必要です。
ハイブリッド蓄電池の場合は既存の太陽光用パワーコンディショナーを取り外し、
新しくハイブリッド蓄電池のパワーコンディショナーを取り付ける必要があります。
ハイブリッドパワーコンディショナーとは ... 通常1台ずつ必要な「太陽光パネル用」と「蓄電池用」の パワーコンディショナーを1台にまとめた機器のことです。 そのため、省スペースに加え、初期費用も抑えられます。 新築、既築の住宅はもちろん、太陽光発電を設置済みで 機器の買い替えをお考えの方にもおすすめです。
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さらに最近では、『HEMS』を導入しているご家庭が増えています。
この場合は、通信ユニットの設定も必要になります。
蓄電池の設置完了後に初期設定と動作確認を行います。
設定のポイントはいくつかあります。
▼ 経済モードやグリーンモードなどの設定を行う(メーカーによってモードの名称が異なります)
▼ 蓄電池の残量設定を行う
▼ 停電時の動作設定を行う
蓄電池の設定は、普段の生活の中での光熱費削減効果や、停電時に家族の安全を守るためには重要になります。
施工業者の説明や、付属されている取扱説明書をよく確認し、モード設定を決めましょう。
家族のライフスタイルに適さないモードを選択してしまうと、 蓄電池の持つ能力を十分に引き出すことが難しくなる場合があります。 また、蓄電池の機能や使い方、エラーへの対処方法などについて しっかりと説明を受けるように心掛けましょう。 疑問点があれば、工事業者に対して納得がいくまで 質問することをおすすめします。
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蓄電池設置工事にかかる費用は設置場所によって異なりますが、一般的な相場はおおよそ20~30万円程度です。
蓄電池の種類や工事に必要な作業によっては、費用が上下する可能性があります。
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設置工事と蓄電池本体の合計相場は、 約100万円〜160万円程度です。(4〜7kWhの容量の場合) |
蓄電池を購入する際には、補助金の活用がおすすめです。
補助金を活用することで、初期費用を軽減できる可能性がありますので
購入前に補助金の活用ができるかの確認も合わせておすすめします。
▶ 蓄電池の補助金について詳しく知りたい方は こちら
家庭用蓄電システムの設置には最も時間がかかるのが基礎工事です。
コンクリートが固まるには、3日~4日要します。
蓄電池本体の設置や配線工事、初期設定、動作確認については、1日~2日程度で終了します。
本コラムでは、蓄電池の設置工事の手順や費用、期間について説明してきました。
蓄電池の設置自体は数日で完了しますが、事前の申請や基礎工事には時間がかかりますので導入計画は早めに立てることが重要です。
本コラムを参考にして頂き、ご自身にメリットの多い蓄電池の導入を検討してみてください。
蓄電池の購入、設置を検討されている、選び方に不安をお持ちの方は ぜひ一度小川電機にご相談ください!
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